渡辺志桜里Shiori Watanabe
Blue -alter edtion-
かつて「プリンスフィッシュ」と呼ばれ期待されたブルーギルは、今や特定外来生物として駆除の対象となっている。「Blue」は、そんなブルーギルの物語を起点に制作された。
今回、やんばるという豊かな自然を舞台に、生物多様性の危機を視覚化する。塩屋湾横に位置するやんばるアートフェスティバルの会場からはその青色の海を借景し映像を投影する。
たった15匹から日本中に広がったブルーギルの繁栄と、それがもたらした生態系の変化を軸に、人間活動が自然に与える不可逆的な影響を象徴的に物語る。本作品は、単に一つの種の物語にとどまらず、生物多様性の保全の重要性、そして持続可能な社会を築くための問いをこの沖縄の地で想像する。
展示会場
大宜味村立旧塩屋小学校 沖縄県国頭郡大宜味村塩屋538
ARTIST
渡辺志桜里 Shiori Watanabe
1984年東京生まれ。2008年中央大学文学部仏文学専攻卒業、15年東京藝術大学美術学部彫刻科、17年同大学大学院美術研究科彫刻専攻修了。
おもな展示に「宿」(資生堂ギャラリー、2024)、「BLUE」(SACS、2024 年)、「ベベ」(WHITEHOUSE、2021 年)、「MEET YOUR ART FESTIVAL 2023」(寺田倉庫、2023)「とうとうたらりたらりらたらり あがりららりとう」(新宿歌舞伎町能舞台、2022 年)ほか
【Guest Curator】Yoshida Yamar 吉田山
山村と都市での生活経験をもとに、土地の歴史、社会インフラ、場所、テクノロジーの再利用について考察し、展覧会やアートプロジェクト、出版、経営などの実践を通じて、社会とのオルタナティブな関係性を構想する。
主なアートプロジェクトに、『都市GENEの抽出・反転・流通』(BankART Station,横浜,2024)、『俯いて見る/Gaze this urbs with downcast eyes.』(APRDELESP,CDMX,2024)、『MALOU A-F』(やんばるアートフェスティバル,沖縄,2024)、『自己修復する野外公共彫刻プロジェクト』(MIND TRAIL 奥大和 心のなかの美術館,奈良,2023)
主なキュレーションに、『AUGMENTED SITUATION D ~回遊する都市の夢~ powered by PLATEAU』(金沢市街,広島市街,大阪城内,2024)、『SSS: Super Spectrum Specification』(寺田倉庫G1-5,東京,2024)『URBAN GAZE』(APRDELESP,CDMX,2024)、『AUGMENTED SITUATION D』(CCBT 渋谷駅周辺,東京,2023)『風の目たち』(ジョージア&トルコ&ギリシャ,2022-)、『のけもの』(アーツ千代田3331屋上,東京,2021)、『インストールメンツ』 (投函形式,住所不定,2020)など。
ART SITE神津島2024 共同ディレクター、ATAMI ART RESIDENCE 2023-2024年度 プログラムディレクター、CCBT 2022年度アーティストフェロー。