新・琉球の富研究会Novel wealth of Ryukyu research group
壺屋のエジプト - Foreigners Everywhere -
新・琉球の富研究会のゲストとして、デザイナーの北原和規とリリィ・クマチャンを迎え、壺屋の陶工によって大正から昭和初期にかけて生産された琉球古典焼の研究成果を現代の視点を取り入れながら発表する。
琉球古典焼に関わる人物を見渡すと、壺屋の陶工以外、企画者も、指導者も、鑑賞者も、そして購入者も、ほぼ県外の人々である。
奇しくも2024年のベネチア・ビエンナーレのテーマは「Foreigners Everywhere」。既存の美術の枠組から取りこぼされた表現に焦点を当て、特にグローバルサウスと位置付けられる地域からの出品や、工芸的な表現が目立っていた。
この視点を応用しながら、民芸運動を推進した柳宗悦に厳しく批判されながらも制作が続けられた琉球古典焼を改めて見直すと共に、その変遷を追いながら、壺屋に突如現れたエジプトの謎を探る。
展示会場
大宜味村立旧塩屋小学校 沖縄県国頭郡大宜味村塩屋538
ARTIST
新・琉球の富研究会 Novel wealth of Ryukyu research group
沖縄の風物に魅了された柳宗悦が1939年に執筆した『琉球の富』から85年が経過した沖縄の美術工芸を、現代の視点から捉え直すことを目的に活動する研究会。
金沢美術工芸大学芸術学専攻SCAPe准教授である金島隆弘を中心に、その博士論文指導を担当した畑中英二(京都市立芸術大学教授)と、
研究室で共に学び合った倉澤佑佳(現・文化庁調査官)、北脇あず美(現・石川県加賀市学芸員)を中心に活動を続けている。