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    アブとハブ

    沖縄で見た写真集の中で、おばあちゃんの手の入墨に惹かれた。 かつて奄美諸島から与那国島まで女性たちの手を飾ったハジチ。彼女たちはハジチに憧れ、誰の手が一番美しいか張り合ったそう。その後、入墨禁止令によってその手は醜いものへと価値観が変わり、ハジチを入れていれば男性に連れていかれない、とまで考えらるようになった。
    若い女性の手ではなく、私が見たたくさんのしわが刻まれた手とそのハジチは、力強くてかっこよかった。女性は年を重ねるにつれ、色んなものが剝がれ怖いものもなくなって、強さが現れてくる気がする。きっとハブをも捕まえられるだろうというくらいに。 今ではもう当時のハジチは写真でしか見られないけれど、また今この時代の美しい手を見てみたい。

    ※アブ=おばあちゃん(与那国の方言)

    展示会場

    ARTIST

    Keeenue

    Keeenue

    PROFILE

    1992年神奈川県藤沢市出身、湘南在住のアーティスト。 ミューラル制作、ペインティングや立体作品の発表、アートワーク提供など多岐にわたる活動を展開する。 Keeenueは本名KANAのカタカナ読み(ケーエーエヌエー)からできた造語。 スタイルやジャンルに捉われずに変化し続ける独創的な世界観は国内外問わず多くの人々に支持される。 またNike、Facebook、サッポロビールなど数多くのコラボレーションも注目を集める。 主な個展やプロジェクトに「六本木アートナイト」(2023)、「The Me in the Mirror」(OIL by 美術手帖/2022)、「PROJECT ATAMI」(2022)など。

    keeenue.com