永井英男Hideo Nagai
paradise / heaven
沖縄は古代、珊瑚などの堆積物や火山活動による隆起で形成された島です。
特に北部のやんばるは、豊かな自然と美しい風景に恵まれ、
森には固有種や希少種の動植物が多種多様な生態系を育んでいます。
周辺には、自然と調和した伝統的な琉球建築の古民家が点在しています。
昨年、沖縄の海岸を訪れた際に目の当たりにした環境の変化や、
砂場で遊ぶ子供たちの姿にインスピレーションを受けました。
そこから、砂を素材にした彫刻を通じて、
やんばるの自然と文化を表現したいという思いが芽生えました。
このインスタレーション作品では、やんばる固有の動植物(オキナワトゲネズミ、オカヤドカリ、ガジュマルの木など)や、
古民家をモチーフにした彫刻が、巨大な砂山に群像として展示されます。
砂山の頂上には、未来への希望を象徴する子供の砂像が設置されています。
これらの作品には、自然の美しさや伝統文化へのオマージュが込められており、
ユーモラスな表現を通じて、未来の子供たちへその思いを伝えようとしています。
展示会場
オクマプライベートビーチ&リゾート 沖縄県国頭郡国頭村字奥間913
ARTIST
永井英男 Hideo Nagai
見えない力の抵抗、自身のアイデンティティから対象の存在をデフォルメした大型の彫刻作品「BABA PROJECT」(2001 年)や「B-PROJECT へそで投げろ」(2011 年)など、圧倒的な存在感で見る人の心を開くユーモアのある作品を発表。
以降、自作した150本の松葉杖を燻煙し人間の体内で分泌される脳内モルヒネをテーマにしたインスタレーション作品「Endorphin」(2016 年)や時間と同時性、記憶/記録を表現した絵画作品「刻 21106」(2020 年)などを展開。
主な展覧会にCAFE in Mito 2004/水戸芸術館現代美術ギャラリー、Osaka Canvas Project2010/大阪府咲洲庁舎、
京都国際映画祭2016/京都市市役所前広場 など個展、グループ展多数。
キリンアートアワード2002 奨励賞受賞。