Exhibition

エキシビジョン部門

佐々木怜央|Leo Sasaki

雪の精霊と花の唄

沖縄の太陽は1 月でも夏の様だった。対照的に北国の冬の太陽は高くは登らず、さらに雪の日ともなれば昼でも冷たく真っ白になって空に浮かんでいる。青森出身の私にとって、冬は津軽平野がただ一面の銀世界に変わり、雪解けの河川の増水や、水田の水が満ちる春が当然の四季の一部だった。幼い頃初めて目にした沖縄は一年中花が咲き、図鑑で見た蝶や植物が見つけられた。生まれ育った環境と多くの点で異なっていたからこそ、沖縄の風景に強く惹かれたのを覚えている。

2019 年夏の旅で「やんばる」に足を踏み入れ、海岸やダム、集落を移動しながら、写真やスケッチで記録したり、葉や貝殻、虫たちの観察をした。家屋や伝統工芸、民芸品など古くから人々が作り伝えてきたものに触れる中で、今まで違う世界に見えていた風景の中にどこか故郷と共通する事があるのではないかと考えた。

今作では沖縄の自然や、そこで意識した自然と人の距離感や関わりを表すことを試みている。

会場
大宜味村立旧塩屋小学校(大宜味ユーティリティーセンター)

1990年青森県生まれ。2014年東京藝術大学大学院を修了。2017年よりガラス工芸の技法を用いて立体造形を始める。人の創造の過程や空想をテーマに、ロボットや旅客機、怪獣などを主なモチーフに制作を行う。

2014年チェコ共和国のStanislav Libenský Award に入選し、プラハでの作品発表。コーニングガラス美術館のNew Glass Review33選出(2012年)。主な個展に弘前市立百石町展示館での「From my childhood」(2018年)、ギャラリー広田美術での「佐々木怜央展 – 空想と現実-」(2019年)がある。