ARTIST / アーティスト

SATELLITE PROGRAM /サテライトプログラム部門

BAKIBAKI×GURIRON BAKIBAKI×GURIRON

BAKIBAKI×GURIRON

ユイマール

世界自然遺産にも認定された「やんばる」の豊かな自然と文化には大きな魅力があり、観光地やリゾートホテルも多く存在しています。しかしその一方で問題となっているのが、野生生物の生息数の減少です。交通事故によるロードキルで命を落とす希少な動物、森林伐採によって生息地が失われていく県鳥のノグチゲラ(国の特別天然記念物)は、数が激減し絶滅危惧種に指定されています。
今回の作品では、豊かな緑の森が広がる「やんばる」を描きながらも、その一部は伐採された木々や自然環境の破壊を描写しています。そのコントラストは、美しさと同時に破壊の進行を強調しています。しかし破壊の一方で、それは同時に再生の可能性を生み出します。守るべき自然や動植物の未来への希望を、沖縄の力強い海と空をイメージしたBAKI柄、少し崩れつつもそこから強く育っていく植物で表現します。
沖縄の歴史は、古くから中国や日本、さらにはアメリカなどの他国との交流と貿易によって形成されてきました。現在の沖縄は、そのような異文化交流の影響を強く受けつつ、独自のローカルな文化を保持しています。そして、これらの要素が混ざり合うチャンプルー文化を通じて、新たな文化が形成されていきます。
本作品も、BAKIBAKIとGURIRONという全く異なる境遇のアーティストによるチャンプルー作品です。文化形成には沖縄の人々だけでなく「ユイマール」の心を持つすべての人々が参加し形成していくことで、これからも魅力的な沖縄として発展していくことを願います。

PROFILE / プロフィール

BAKIBAKI

BAKIBAKI

PROFILE

1978年大阪生まれ。シグネイチャーである通称『BAKI柄』は、伝統とストリートの融合を体現。 主な仕事に、台南市美術館壁画(2016)、大阪国際空港壁画(2018)などがあげられ、POW!WOW!TAIWAN(2015)、POW!WOW!HAWAII(2018)、The Wallriors/高雄 (2019)、Varanasi Art Project (2019)、DUK FESTIVAL/Serbia (2023) など海外の壁画プロジェクトにも積極的に参加している。 2021年より大阪・十三を中心にした壁画プロジェクト"淀壁"を発足。日本国内における壁画文化の認知拡大と地域活性化に貢献している。

GURIRON

GURIRON

PROFILE

沖縄県出身。壁画や創作を通じて自身の内側の世界と外側の世界をつなげる。
作品は感情や制約からの不自由さや苦しみを抽象的に表現し、視覚的な形で絵を通して色や形を落としこんでいる。
また、自然と生命の力強さと脆弱性、繊細さを描き出し、植物を用いて独特の視覚言語を作り出している。
感情を消化するためのルーツとして、空想の自然界を絵を描き創作している。
絵画の他に壁画やボディーペイントなどで撮影し作品として制作もしている。

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